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WEB業界はやりがいはあるが割に合わない? - 何故こんな業界に?

作成者 Shigeo Honda at 2008年07月01日 23時05分 |
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日経新聞のサイトにWEB業界で働く人たちのアンケート結果が掲載されていた。想像通りというか、タイトルのような結果になったとか。とにかく今のIT関連の業界は若い人に評判がよくない、それに業界で働いている人ですら誇らしくなさそうだ。どうしてこんなことになってしまったのか?

一言で言えば、この国に蔓延する「ゼネコン体質」にある。建築、放送、広告、出版、製造、ITと業種は問わずどの業界にもあるのが元請け、中間業者、下請けという構造。そうした構造が業界としても若いはずのWEB業界にも蔓延していることに危機的状況がある。

「ゼネコン体質」は1960年代、1970年代という投下資金が潤沢な高度成長期においては、下流まで資金を流すまでのルートだったり、売上げが担保される保証制度のように機能しており、当時の社会構造の中で一定の役割を果たしたことは事実だ。それは僕らが子供のころの父親の仕事ぶりを見ていてもわかる。ある意味「いい時代」だった。その後のバブル崩壊まで日本国民の実感は「うちは中流家庭」という中流意識が9割を超えていたという事実からも 「ゼネコン体質」「終身雇用」という制度が機能していたのは確かだ。

 しかしバブル崩壊後の「失われた10年」を経た2008年にもなっても形だけが残っており、産業構造をゆがめてしまっているのが問題。ある意味「搾取システム」の様相を呈している。また一方ではそうした構造の中にいることで安定を得ている側面も残っている。そして働いている人たちの中にも。僕のスタンスは非常に明快で、自分がここでない場所でもっとやれると思うならしがらむことなく出るべきだと思う。よくこの会社にいるから「大きな仕事」ができる、という理由でブツブツ不満をいいながら残っている人がいるが、その人が本当にできる人なら、もし外に出ても「大きな仕事」はいっしょについてくるはず。大風呂敷だけの上司や経営者だと感じたなら、時間を無駄にするべきではないだろう。

また「労働時間が長い」ということには2つの違った意味があり、労働時間が長いこと自体が悪いことではない。つまりその労働時間が所得やキャリアに反映しているかどうか。もし単に時間を費やすだけの長時間労働は無意味。あれだけ労働時短に積極的だったフランスでも労働者が「もっと働かせろ!」とデモをする時代なのだ。労働時間が長いことは収入に結びつかなくてはならない。だから欧米でもコンサルタント系や開発者系の高所得者の労働時間はとても長い。あとベンチャー系の人たちも一生懸命遅くまで働く。それはキャリアをさらに積み上げることであったり、自分の会社の起業価値を高めることにつながるからだ。

WEBサービスを取り囲む業界の重要性は大きいのに、このアンケートにあるように働いている人たちがただ疲弊していくだけでは、この国でのITビジネスは大きく立ち後れてしまう。デザイン力や技術力を考えたら、ゼネコン体質から抜け出て直接もっと外に出て行くべきではないか。

○参考リンク

「やりがいある」3割「割に合わない」3割・ウェブ業界の労働実態(1)