なぜApple社はDell社の4社分に値するのか
'Why Apple is now worth four Dells'という記事がFortuneのAppleブログに。株価の時価総額で換算すると、Apple社はDell社の4倍の価値があることになる。それでも全米のマーケットシェアはDellが30.9%,Appleが増えたとはいえ6%に過ぎない。ではこの時価総額は何を示しているのか?
1997年、Apple社が低迷していたときCEOのMichael Dellは、「もし私がApple社のCEOになったら会社を廃業にして株主にお金を返す」とインタビューに答えていた。そのDellの低迷で彼がCEOに返り咲かなければならなかったのは皮肉な話。
株式投資というのがまるで賭場のような扱いを受けている日本では株価とか時価総額が何を示しているのかわからないが、少なくとも米国での株価や時価総額が示しているのはその企業に対する「評価」と「期待」というのははっきりしている。なぜならそれが伴わなければ株での利益が望めないから。将来の利益が求められない企業には株主はさっさと見切りをつけてしまうドライなマーケットだ。
そんな株式市場でApple社の株価が高いレベルに止まっているのは利益率が高い点にある。比較によると次のようになる。
Apple社 利益率15.13% 営業利益率 19.28%
Dell社 利益率 4.82% 営業利益率 5.91%
株価の比較は営業利益率と同じ4倍の差がある。シェアよりもプロフィット指向のApple社の戦略がよくわかる。
ただここ数年のApple社の成長が示しているもう一つの点がある。それはある意味の「顧客志向の終焉」ということ。つまりこれまでのITビジネスは「オープン化」とか「顧客満足度の向上」といったアプローチでだったが、AppleというかSteve Jobsのしていることはまったく顧客指向ではない。 「自分たちが望むものを提供する」「自分たちが革新的と思うものを推進する」というある意味独善的なビジネススタンス。冷静が考えほしいのだが、最近のMacBook ProやiMacのようにデザインは何も変わっていないのにCPUやメモリを変えただけで「画期的な新製品」という販売するPCメーカーが他にあるだろうか?
もうこれは、IT産業というよりもロックバンド・ビジネス、エンターテインテメント・ビジネスに限りなく近づいている。そうした体質があったからこそ、iTuneStoreやiPodが成功できたのはまちがいない。あのビジネスはあそこまで独善的で自信過剰で思い込みが強くないとできないだろう。つまり正常な神経のビジネスマンにはできないということ。
僕は次の10年というのはそうしたビジネスの時代になると思っている。
○参考リンク
'Why Apple is now worth four Dells'
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