演劇とテクノロジーがメッセージなるとき
もうひとつTEDカンファレンスから。演劇とテクノロジーが有機的に結びつくとき、たった一人のパフォーマーとマルチメディアスクリーンだけで驚くほどの表現力とメッセージが生まれる。
彼女は少し前に書いたAXIS誌の中で紹介された「クラウン・プロジェクト」にも参加しているイタリア人。現在ソロパフォーマーとして「ZERO」というシリーズを展開している。
大きなスクリーンを背景に、体に取り付けたセンサーと連動して様々なサウンド、映像が展開されていく。テーマは男性でも女性でもない人物「ZERO」が、扉のこちら側とあちら側の世界で現実と理想の波にもまれていく。
もちろんメイクなし、セットなしの彼女自身だけでもその存在感は秀でている。それがテクノロジーで増幅されるとき、息をのむようなパフォーマンスになる。ただそれがありがちなスタイルだけの前衛気取りのパフォーマンスなのではなく、今の社会との関係性の強いメッセージを備えていることが見るものを揺さぶる。

